シンプルなツール
研究室の永田氏が今月の情報処理(2006.1月号)で「私の情報整理術」というコラムを書いていた。その中でソフトウェアを使うときの気持ちや雰囲気についての話が面白かったのでメモ。
文章を書くためのデザイン
「文章を書くモード」に心のスイッチを切り替えないと取りかかれないのだ。ということは、その感情を受け入れるツールも、それなりのデザインが要求される。
集中のために必要なデザインとは何か? それは異空間の演出とシンプルなデザインだと思う。「紙」の画面を見ていただくと分かるが、左に「箱」と呼ばれる文章を束ねて整理する入れ物があり、中央に編集画面がある。またツールボタンの類はほとんどない。賛否両論あるものの、私は「紙」を立ち上げるたびに、このデザインを見て他のソフトウェアとは違う雰囲気を感じ、「さあメモを書くぞ」という気持ちになる。いかがだろうか?
機能などとは関係なく、「このツールでやりたい!」と思うソフトウェアのデザインって確かにあるなぁ。永田さんと同じく自分もツールボタンがたくさん並んでいるようなソフトウェアは使う以前に見ているだけでうんざりしてくる。PhotoshopやOfficeなんかがそう。
Webアプリはデスクトップアプリケーションに比べてデザインが多様なので特にそんなことを感じることが多い。昔のWikiは機能は無かったけど、最近の多機能Wikiのように画面がごちゃごちゃしていなかった。だんだんとWikiを使わなくなってきたのは、画面が汚くなってきて使う気をそがれるようになったからだと思う。
画面の構成要素が増えると「自分でコントロールしてる感」が無くなるのが問題なんだけど、そこまで考えてデザインされているソフトウェアは結構少ない気がする。開発初期で意図せずそうなってるものはあって、逆にそんなソフトウェアの方が好きだったり。Teddyとか。