A History of the GUI

A History of the GUI | Ars Technica

高林さんより

もうタイトルを見ただけでワクワクしてしまう。
UIの歴史がきちんとまとまっているページはあまり無いのでこんなサイトはとても貴重。

Many people consider the GUI to be stagnant, differing little in its basic desktop, windows, mouse, icons, and pointer concept from the original Lisa of 1983.

GUIの基本的な研究は20年以上前にはほとんど終了してしまっていて、研究的には掘り尽くされた鉱脈をさらに掘っているような状態だと思う。UIの新しいコンセプトと言われるようなものも、よく聞くと何かの言い換えだったりすることが多い。

じゃあもうUIの分野でやることは無いのかというと決してそうは思わない。

However, given the extremely long gestation of the GUI from its humblest beginnings, and given that personal computer sales rose exponentially only in the mid-1990s, it is probably more accurate to think of the GUI as a slow evolution towards an ideal interface.

こうしてGUIの歴史を眺めてみるとゆっくりでも確かに進歩していることが分かる。
Macの基本的なGUIは確かに変わっていないけれど、数年前のMacに比べれば今のOSXは別物と思えるぐらい良いものになっているし、それはWindowsだってブラウザだって同じだろう。

コンピュータを使う人は爆発的に増加したし、コンピュータを触る時間もずっと増えている。もしUIの変化がちょっとしたものであってもそれがもたらす影響はずっと大きくなっている。Webサイトのちょっとした改善であってもその効果は計り知れないぐらい大きいことがあるように。

新規性を極端に重視し、論文というひとまとまりの成果を求められる研究の世界ではそんな「ちょっとした変化の積み重ね」が評価されにくい。奇抜なだけのしょーもない研究が量産されているのはその辺が原因のひとつではないかと思う。(人のことを言えた口ではないが…)
もちろん革新的な何かを生み出せるに越したことはないし、自分だってできるならそうしたいけど、革新的なものなんてそうめったにできるもんではない。

というわけで結論としては「小さなUIの改善をバカにせずやろう」ということで今日はもう寝る。