帰国

成田空港に着いて、電車に乗り換えて最初に感じたことは「すごく狭いなぁ」だった。
アメリカが広くて日本が狭いのは激しく当たり前だけど、日本では人も物も動けばすぐにお互いぶつかってしまうような狭さを感じた。

電車の中は人が密集・密着しているし、外を見ると家やビルが隙間無く建ち、そのすぐ側を車や電車が走っている。人をよけながらプラットホームや通路を歩く必要がある。

まっすぐ歩こうとしても、ちょっと手を動かそうとしても、すぐにぶつかってしまうからいつも周囲に気を遣わないといけない。そうやって知らず知らずのうちに身の回りの細かいことばかり気にしてしまう癖が付いているんではないかと思う。

逆にアメリカでは小さいことを気にしていたらやっていけない。言葉では難しいことは伝えられないし、電車も車も飛行機も時間通りに移動するのは難しいし、見知らぬ文化が至る所にある。ちょっとぐらい問題にぶつかってもいちいち気にしていられない。
そんな所で生まれたのがラフコンセンサスという方法。全員が細かいところまで揃えるのはあきらめて、だいたいの合意を形成していく。だから小さな問題はあってもおおむね正しい方向に進んでゆく。

日本はそういう「小さなことを気にしない」という考え方をするのがもともと難しい環境なんだろうなぁ。
というわけで「小さいことを気にしない」ようになるために、たまにはどこか広い場所に行こう。

なんかすごくありきたりな話だけど、それを強く感じた旅行でした。